
デスクワークをされている方の中には、長時間椅子に座ることにより起こる「座り疲れ」に悩まされている方も多いのではないでしょうか。
座って仕事をするだけで疲れてしまう。とはいえ、デスクワークなので座らないで仕事をすることはできなませんよね。
そんなあなたのために・・・
座り疲れの原因とその解消法について調査しました!
なぜ座り疲れが起きるのか?
突然ですが、人間にとって一番基本的な姿勢とはなにか分かりますか?
実は、二足歩行の我々にとって一番基本的な姿勢とは、二本足で立っている状態なのです。
それに対し、座っている姿勢というのは立っているときより腰に重心がかかってしまい、疲れや腰痛の原因となってしまいます。
具体的に腰のどこに負担がかかるのかと言いますと、それは椎間板です。
「椎間板ヘルニア」などの名前で聞いたことのある方も多いのではないでしょうか。
椎間板とは腰の骨と骨の間にある軟骨のことで、座ることでこの椎間板にかかる圧力が立っている時に比べて増加してしまいます。
静的疲労とは?
また、腰への負担の他に座ることで溜まってしまう疲労についてご説明します。
それは「静的疲労」と呼ばれている種類の疲労です。
静的疲労とは、ずっと同じ姿勢でいることで溜まってしまう疲労のことで、座ったまま長時間仕事をするデスクワークの仕事をされている方々に多い疲労です。
ではなぜ、同じ姿勢でいると疲れが溜まってしまうのでしょうか。
まず、同じ姿勢でいると、筋肉の収縮が起きにくくなります。
本来筋肉の収縮は血流を促すポンプの役割をしています。
しかし同じ姿勢でいることで筋肉の収縮が促進されず、血流が滞ってしまうのです。
疲労の元となっているのは、体の老廃物である「乳酸」です。
そして、乳酸は血流によって、体外に排出されます。
ずっと同じ姿勢でいることは血流の滞留を招き、疲れが溜まってしまうことにつながるのです。
座っている時、無意識に足を組んでいませんか!?
皆さんは椅子に座る時、自然と足を組んでしまっていませんか?
実はそれ、ちょっと危険なサインです。
椅子に座ったときに自然と足を組みたくなるのは、骨盤が歪んでいるからです。
骨盤が歪んでいるから、足を組んだ方が落ち着くのです。
よく、「足を組むから骨盤が歪む」と勘違いをされている方が多いですが、実は「骨盤が歪んでいるから足を組みたくなる」のですね。
その証拠に、いつもと逆の順番で足を組んでみてください。
どうですか? ちょっと、違和感があるはずです。
骨盤の歪みは、普段の姿勢が悪いことによって起こります。
それでは、骨盤の歪みを起こさないようにするのは、どのような姿勢で座れば良いのでしょうか。
良い姿勢
椅子に座るときに体にとって良い姿勢とは、以下のような姿勢です。
- 足を閉じてひざとひざをくっつけます。
- ひざ下から足までを90度になるようにします。
- 椅子に深く座り、お尻をひいて背筋を伸ばし、お尻と腰の角度を90度にします。
- 頭を前や後ろに倒してしまうことで、猫背や反り腰の原因になります。
- 上記のような姿勢をとったら頭もまっすぐにするようにしましょう。
はい、これで座っているときの最も正しい姿勢ができました。
一見、この座り方は力が必要で疲れるように感じられるかもしれませんが、実は様々な力が分散され、人間にとって一番楽な姿勢なのです。
正しい姿勢で椅子に座ることで、全身の筋肉に力が分散され、筋肉が凝り固まることを防いでくれます。
また、そのおかげで血流が滞ることもなく酸素が全身に行き渡るので、頭がクリアになり、集中力が長続きすることになります。
良い事づくめですね!
座り疲れを解消する為のストレッチ
長時間座っていることで起きる座り疲れ。
では、実際に座り疲れが起きてしまったらどうすれば良いのでしょう。
座り疲れの一番の解消法は、座ったままできるストレッチです。
簡単にできるストレッチの方法をご紹介します。
- 両手を前に突き出します
- そのまま手を組みます
- その姿勢のまま、腰を前に曲げて下を向きます。自分のおへそを見るようなイメージです
- 肩甲骨を広げるようなイメージのその姿勢を保ちます
- 次に、椅子に浅く座ります
- 両手を背中の後ろで組みます
- その姿勢のまま胸を反らします
- 肩甲骨を近づけるようなイメージでその姿勢を保ちます
以上のストレッチを、「ちょっと疲れてきたな」というときに行いましょう。
疲れてきたなと感じるのは、筋肉が凝り固まってきているからです。
姿勢を良くする為の椅子の選び方
椅子に座ったときの姿勢を良くする為には椅子の選び方も重要です。
まず、基本的に椅子は高さ調節ができるものを選びましょう。
なぜなら、人間の体格はそれぞれに違うので、あなたにぴったりの高さの椅子を探すことは困難だからです。
そして、椅子の高さは
- 足のかかとが地面につくように
- 背もたれに背中をつけたときに足と座面の間に指が2本入るくらい
に調節しましょう。
これが、もっとも良い姿勢を保つ為の椅子の高さです。
パソコンを使った仕事をしている人は「後傾型」の椅子を選ぶ
パソコン画面に向かって長時間作業する場合は「後傾型」の椅子を選びましょう。
後傾型の椅子は垂直の画面を見るのに適しているので、長時間座りながらパソコン画面を見ても目の負担が少なくなるのです。
気をつけたいキーボードの配置
会社で自分のデスクが決まっているというような方に是非とも気をつけていただきたいのが、「キーボードを置く位置」です。
実は、キーボードを置く位置が違うだけで椅子に座っている姿勢もまったく違ってくるのです。
キーボードは必ず正面に
たまにディスプレイは正面にあるのに、キーボードをちょっと斜めに置いているなんていう人を見かけます。ちょっとかっこいいですが、絶対にやめてください。骨盤の歪み、腰痛の原因になります。
腕を90度に曲げられるように
キーボードが近すぎると腕を大きく八の字に曲げながらタイプすることになりますが、この姿勢はとても疲れやすい姿勢です。
その為、無意識に椅子を不自然に話して座ってしまいその結果、疲労しやすい座り方になってしまいます。
机の大きさにもよりますが、なるべく正しい距離にキーボードを置くことを意識してください。
まとめ
どうしても長時間椅子に座りながら仕事をしなければならない人が多い世の中。
座り続けることで起きる「座り疲れ」はもはや誰の身にも起きる疲労の一つです。
なぜ、座り続けると疲れが溜まってしまうのか。
椅子に座っているときの良い姿勢とはどんな姿勢か。
座り疲れが起きてしまった場合、どんなストレッチが効果的なのか。
長時間座りっぱなしの人におすすめの椅子選びのポイント。
そんな事を中心にご紹介しました。
できる限りの対策をして、長時間座っている事による「座り疲れ」を防ぎ、将来腰痛などの病気にならないように今から気をつけておきましょう!
ちなみに、私の会社は椅子に全然金をかけません。
めちゃくちゃショボい椅子しかないので、仕方なく自費で椅子を購入して使いはじめました。
その結果、パソコン作業がかなり快適になり、疲労も軽減することができました。
もっと早く買っておけばよかったな〜と思います。